退職代行を使った後に離職票が届かない場合は、まず退職した会社へ発行・送付状況を確認し、届出が進まないときは管轄のハローワークへ相談してください。離職票を発行するのは退職代行業者ではなく、会社とハローワークです。退職代行を利用したことだけを理由に、離職票が発行されないわけではありません。
離職票が届かないときの確認手順
-
退職日と離職票の送付先を確認する
退職代行業者から会社へ伝えた退職日が、希望した日と一致しているか確認します。あわせて、会社に登録されている住所が現在の住所と合っているか、郵送以外の方法で送られる予定がないかも確認してください。
-
会社に発行手続きの状況を問い合わせる
「雇用保険の資格喪失手続きと離職票の発行・送付は完了していますか」と、会社の人事・総務担当へ確認します。退職代行業者を通じて確認してもらう方法もありますが、会社へ直接問い合わせても問題ありません。
-
ハローワークへ相談する
会社から返事がない、発行を拒否されている、手続きが長期間進んでいないといった場合は、会社の所在地を管轄するハローワークへ相談します。会社名、退職日、雇用保険の被保険者番号、会社へ連絡した記録などを伝えると、状況を確認しやすくなります。
-
失業等給付の手続きを急ぐ場合は、そのことをハローワークに伝える
離職票が届くまで待つと、求職の申込みや失業等給付の手続きが遅れる可能性があります。受給手続きが必要な場合は、離職票がまだ手元にない段階で相談できるか、必要な代替書類は何かをハローワークに確認してください。
離職票が届くまでに時間がかかる理由
離職票は、会社が退職者の雇用保険の資格喪失手続きを行い、離職に関する書類をハローワークへ提出した後、ハローワークが内容を確認して発行します。そのため、退職日当日に会社から届く書類ではありません。
会社が雇用保険の資格喪失届を提出する期限は、原則として被保険者でなくなった日の翌日から10日以内です。ただし、実際に離職票が自宅へ届く時期は、会社の手続き、ハローワークの処理、郵送にかかる時間などによって変わります。
たとえば、次のような事情で遅れることがあります。
- 会社が雇用保険の資格喪失手続きをまだ行っていない
- 会社と本人の退職日や退職理由の認識が一致していない
- 離職理由の確認に時間がかかっている
- 会社が把握している住所が古い
- 会社から離職票の希望を確認されていない
- ハローワークでの処理後、会社から本人への郵送が遅れている
退職代行を利用したケースでは、会社との連絡を退職代行業者が行っていたため、本人が会社の手続き状況を把握しにくいことがあります。まずは「退職代行を使ったから届かない」と決めつけず、会社の手続き状況を確認することが大切です。
会社に問い合わせるときの伝え方
会社へは、感情的な説明ではなく、退職日と必要な書類を明記して確認します。次のような文面を使えます。
「○年○月○日付で退職した○○です。雇用保険の資格喪失手続きおよび離職票の発行・送付状況を確認したく、ご連絡しました。離職票の送付予定日と送付先をご回答ください。失業等給付の手続きに使用するため、未手続きの場合は速やかに手続きをお願いいたします。」
電話で問い合わせた場合も、問い合わせた日、担当者名、回答内容を記録しておきましょう。メールや書面で問い合わせると、会社へ依頼した事実を残しやすくなります。
会社が離職票を発行してくれない場合
会社が手続きをしない、または離職票の発行を拒否している場合は、会社への連絡だけで解決しようとせず、ハローワークに相談してください。ハローワークから会社へ手続きを促してもらえる場合があります。
相談時には、次の資料を準備できる範囲で持参します。
- 本人確認書類
- 雇用保険被保険者証や被保険者番号が分かる書類
- 雇用契約書や労働条件通知書
- 退職代行業者とのやり取り
- 会社へ退職を伝えた記録
- 退職日が分かるメール、書面、退職届など
- 給与明細
- 会社へ離職票を依頼した記録
必要な書類や手続きは、退職の状況やハローワークの判断によって異なります。手元にすべてそろっていなくても、まずは退職日と会社名を伝えて相談してください。
離職票がなくても失業等給付の相談はできる
離職票が届いていない場合でも、失業等給付の受給手続きを始められるか、ハローワークに確認できます。離職票がないことだけを理由に相談を先延ばしにすると、求職申込みや受給手続きが遅れる可能性があるためです。
会社から退職証明書を取得できる場合は、離職の事実や退職日を確認する資料になります。ただし、退職証明書は離職票の代わりになるとは限りません。失業等給付の手続きに使えるかどうかは、ハローワークへ確認してください。
なお、退職証明書は、退職者から請求があった場合に会社が交付する書類です。請求する際は、退職日、在籍期間、業務の種類、退職理由など、証明してほしい事項を具体的に書きます。
離職票の内容に誤りがある場合
離職票が届いた後に、退職日、賃金額、離職理由などに事実と違う点があれば、そのまま提出せず、会社とハローワークに確認してください。特に離職理由は、失業等給付の受給資格や給付開始時期などに関係することがあります。
会社の記載に同意できない場合でも、本人の認識と違うことをハローワークへ伝えられます。退職代行業者とのやり取りや、退職の経緯が分かる資料を保存しておくと、説明しやすくなります。
退職代行業者には何を依頼できるか
退職代行業者には、会社へ離職票の発行状況を確認してもらえる場合があります。ただし、業者の種類によって会社と交渉できる範囲が異なります。
- 一般的な退職代行業者:退職意思や書類送付の希望を伝えることが中心
- 労働組合が運営する退職代行:組合の権限の範囲で会社と交渉する場合がある
- 弁護士が行う退職代行:法律上の問題を含む交渉や請求を依頼できる場合がある
会社が離職票を出さないことに加えて、賃金の未払い、退職理由の争い、損害賠償の請求などがある場合は、退職代行業者だけで解決できるとは限りません。ハローワークや、必要に応じて労働問題を扱う専門家へ相談してください。
離職票が届かないときに最初にすること
最初に、退職日と送付先を確認したうえで、会社へ離職票の発行・送付状況を問い合わせてください。会社が手続きをしていない、返事がない、発行を拒否している場合は、会社の所在地を管轄するハローワークへ相談します。
失業等給付の手続きを予定している人は、離職票が届くまで待つのではなく、届いていない状態で相談できるかを早めに確認しましょう。







